カーナビ
我が愛車の86にはトヨタ純正のナビを取り付けている。
納車後、オーディオレスで走り回ったり、あるいはカー用品店に持ち込んで社外品を取り付ける待ち時間がおっさん辛抱できんかったんよ。
「納車されたら、Blazin' Beatを鳴らしながら走るんだ……」
と決めていたことだし、もうiPodさえ繋げれば良いやと気楽に考えていたのが大間違いだった。
やっぱり純正はいかん。試しに会社の人のゴリラナビとかにiPodを接続させてもらったところ、ほぼイメージ通りの挙動をするので、それと同等のものを想像していたんだが、純正品の性か、やたら機能制限が多い。さらに言うと走行中の制限も。
しかも走行中の制限は実に中途半端なもので、操作しようと思えば操作できるのだ。ただスクロールだとか、曲リストを表示して選ぶ的なことができず、1曲ずつ順番に探すような感じに。
つまり手順が増えてるわけで、目当ての曲を探そうとすると、長時間「これじゃない、これでもない……」とナビを操作し続けることになる。これでは本末転倒ではないか。
まぁそもそも走行中にナビを操作するなって話なんだろうが、曲送りとかプレイリストを変えるくらいの操作は勘弁してほしい。
そこを考えると、かつてソニー製カーオーディオに付属していたロータリーコマンダーは秀逸だった……なんかググったら、今でも無理やり他社メーカーのナビにまで接続して使ってる猛者がいるそうだが、然もありなん。俺だって、使えるものなら使いたいと思う神リモコンだった。あの頃のソニーはクールで輝いてたな……。
さて、話が逸れたが、そんな不満爆発の純正ナビ。バックモニタに互換性があるならば、いっそ外して社外製に変えたろうかと思う程だったが、さすがにもったいないと思いとどまる。そんな金があったら、出るかもしれないRetinaディスプレイ搭載iPadmini購入資金に充てないと。
まぁとりあえず、走行中の縛りだけでもどうにかすれば多少はマシになるだろうとオートバックスに走ってみた。
テレビ・ナビキット 29,190円(工賃別)也――
はっはっは。ふざけんな。
トヨタ純正ディーラーオプションナビNSZT-W62G用TVナビキット(走行中TV視聴・ナビ操作ができる!)
- 出版社/メーカー: サウスコーラル
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困ったときのアマゾン様にてサクッと購入。1,680円。……1,680円!?
桁が違くね? え、なに、1/20ですか。逆に心配になるんだけど。これで問題ないならオートバックスどんだけボッタクリなんだ。酷すぎる。
そして届いたこいつを、ナビの配線に噛ますだけの簡単なお仕事。
バッテリーのマイナス端子を外して。
86のオーディオ周りはスクリューレスで簡単に外れるのさ。
あとはナビを固定してるボルトを外して、ナビ本体を引っ張りだして……
ボルトを、外して……
盗難防止ボルト(゚∀゚)キタコレ!!
おいおいふざけんなよ。納車の時専用の器具もらってないぞ!
これどうやって外すんだよ! マジふざけんなよ俺もらってないぞ!
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
ごめん、もらってた。
まぁボルトさえ外せれば、ずるりとナビを引っ張りだし、キットと形状が合うコネクタを探し、サクっと差し込み、あとはアース取ればおしまいだ。子供でもできる簡単な作業です。特筆するまでもない。
軽くテストがてら走ってみたが、無事にテレビ、ナビ、iPodが操作できるようになった。満足満足。
でも次の機会があれば、絶対純正品は買わない。
ちなみにSDカードに音楽を入れることもできるんだけど、そちらの挙動も気に入らない。
MP3のID3タグも読み込めないようだし、そもそもMP3ファイルが入ってるフォルダしか認識しないので、アーティスト名だとかアルバム名だとか認識してても意味が無い。
つまり、
- アーティストA
- アルバム1
- アルバム2
- アーティストB
- アルバム3
- アルバム4
とフォルダ分けしていても、
- アルバム1
- アルバム2
- アルバム3
- アルバム4
と表示されてしまう。
ならばいっそ、アーティスト名のフォルダを作り、そこに直接曲を入れてみれば……と思ったが、これまたID3タグを読めない弊害か、完全にファイル名だけでソートしてくれるもんだから、複数のアルバムの曲を一つのフォルダに入れると順番が滅茶苦茶になる。
その点、iPodならひとつの曲ファイルでも曲名順、アーティスト毎、アルバム毎、プレイリスト毎と切り替えられるので非常に便利だ。
しかし常に振動する車と、iPod classicのHDDは相性がよろしくないので、iPod touchではなく、容量120GのClassicのストレージがフラッシュメモリになったバージョンとか出してくれないだろうか。俺のために。お願いしますクック様。
パーソナルクラウド
現在使用しているクラウドストレージ系のサービスは、
の二つ。他にもSkyDriveやBox.netのアカウントも持っているが、あまりデータを分散するのもアレなので実質使っていない。
SafeSyncは、容量無制限を謳ってサービスインした当初こそ諸手を挙げて歓迎したものの、1年と保たず他サービス並の価格と容量に改悪された瞬間解約した。
クラウドストレージサービスは便利なんだけど、容量と価格がネック。
その点、pogoplugは自宅に設置したHDDをクラウドストレージとして活用できるため、費用対効果という面では比べるまでもない。
しかしながらこのパーソナルクラウドというシステムは、容量に対する費用面は非常に優れているものの、導入当初ADSLしか選択肢がなかった実家では全く使い物にならなかった。
そりゃあそうだ。いくら外出先から高速で繋ごうとも、肝心な実家のネット環境が上り1M程度ではお話にならない。
結局のところ、NAS替わりと使うならTime Capsuleの方が優秀だったりしたので、半ば放置していた。
さて、そんなpogoplugなのだが、この度、その運用を見直してみようと思い立った。というのも、
- Macに接続しているデータ用外付けHDD(3.5インチ・2TB)をMac miniに合わせてUSB3.0対応品に変えよう。
- どうせなら省電力省スペース化を図り、バスパワー駆動できる2.5インチにしよう。
- さらにテレビの録画用HDD(3.5インチ・2TB)もバスパワー駆動できる2.5インチの物に変えちゃおう。
ということで、3.5インチ・2TBのHDDが2台空いたのが一点。
さらに、pogoplugはバージョンアップを重ね、いつの間にやらPS3やXBOX360から使えるようになっている……というのが二点目。
以前とは違い、回線はADSLからケーブルに変わり、上り速度が上がっている(それでも最大5Mだが)ことや、USB3.0の速さを体験したことで、パーソナルクラウドとしては未知数だが、NASとしては確実にパワーアップが期待できるのが三点目。
※USB3.0に対応したpogoplug Series 4は日本未発売。しかしAmazon等で輸入品が普通に買える。
Pogoplug Series4 パーソナル メディア クラウド スマホからも [並行輸入品]
- 出版社/メーカー: CloudEngines
- メディア: エレクトロニクス
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ラトックシステム USB3.0 RAID HDDケース(HDD2台用) RS-EC32-U3R
- 出版社/メーカー: ラトックシステム
- 発売日: 2010/12/27
- メディア: Personal Computers
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さっそくpogoplug Series 4と、2台のHDDを1台にまとめてUSB3.0に対応させるためのケースを購入。やべぇ、最近ちょっとAmazon使いすぎだわ。
お役御免となる3.5インチ2TBのHDD2台とpogoplug(旧)。
そしてこんにちは。pogoplug(新)とHDDケース(USB3.0&RAID対応)。
pogoplug新旧対比。
新型は、後にUSB3.0×2。
そして上蓋を外すと、USB2.0×1とSATA端子。
このように、むき出しの2.5インチHDD(SSD)に対応。
次にHDDを用意。まずは2台のHDDの中身を取り出し、
挿入。
一旦フォーマットが必要になるので、まずはUSBでMacに接続。
RAID1(ミラーリング)でいくかRAID0(ストライピング)でいくか迷ったが、このHDDに入れるのは生データではなく、あくまでバックアップだし、NASとしての活用を考えてるので、速度と容量を重視してRAID0(ストライピング)にフォーマット。
まぁ一番良いのはHDD4台を使ってのRAID10なんだろうけど、さすがに予算が足りなかった。
設置してみるとこんな感じ。
アクティベートも無事に済んだ。試しに入れてみたデータも認識されており、問題なし。
ちなみ直差ししてる2.5インチ(120GB)の方はiPhoneからアップロードする写真専用になる予定。
iPhoneで撮影した写真が自動的にアップロードされる。ちなみに写真は、月毎に自動生成されるフォルダに入るので整理も楽だ。
これで、
Mac mini本体 → Time CapsuleにTime Machineでバックアップ
|
[USB3.0接続]
|
外付けHDD → pogoplugに接続したRAID構成のHDDでバックアップ
という構成が出来上がった。
システムもデータも自動でバックアップされ、しかもpogoplugに入るデータはNASとしてネットワーク内にある他のデバイスからも閲覧可能で、専用のアプリを使えば出先からでもアクセス可能。
ギガビット対応のLANケーブルで有線接続し、HDD―pogoplug間もUSB3.0で繋がれているため、PS3等から動画再生するときも非常にスムーズ。
さすがに出先から動画の再生は厳しい。所詮は上り5Mよ。嗚呼、光回線ならば……。
まぁともあれ、これでようやくパーソナルクラウド環境は満足できるものになった。あとはBTVが上りももうちょっと早いプランを作ってくれれば……無理か。
そういえば
Mac mini を設置したとき、なんとなくWi-Fiを使わずに有線LANで繋いでみたら(昔の名残で配線が残ってた)えらい数字が出た。
何度か計測すると、最大で90M台が出ることもあったが、逆に一桁まで落ち込むことも。なんとも安定しないもんだが、Wi-Fi接続時では瞬間最大速度(下り)で30M台がやっとだったので、有線だとこんなに違うモノなのかと慌てて有線ハブとLANケーブルを買いに走り、TV・PS3・XBOX360・AppleTVを有線接続したった。
おかげで、Wi-Fi化により出来るだけケーブルを減らそうとしていたテレビ裏の配線混雑具合が、かつての混沌状態に逆戻りしたのさ。まぁしかたあるめぇ。
あけましておめでとうございます。
新年を迎えるにあたって、脈絡なくMac mini 購入したった。
いや、ちゃうねん。ちょうど1年ほど前に、SSDに換装して「これで5年は戦える( ー`дー´)キリッ」とか言ってたiMacだが、やはり素人仕事がいけなかったようで、ここ数カ月は常時冷却ファンがフル稼働して爆音状態でしたのよ。
そんなわけで、新しいMacの購入を考えるものの、新製品の発表ラッシュが続いたので、ラインナップが出揃うのをじっと待ち、色々検討した結果、Mac mini &Thunderboltディスプレイでいく事に決めた。
いや、ホントは新しいiMacが恐ろしく魅力的だし、コストも抑えられたんだけど、将来また買い換えるときは、ディスプレイはそのままにMac miniだけ買えば安くつかね? と思ったのと、仕事柄アパートや宿舎に入ることが多く、やはり母艦となるMacをまるごと持ち運べた方が色々捗るので。
iMacだと持ち運びが大変だしね。ほら、車が86だし! 狭いから!
その点Mac miniだと宿泊先のテレビなんかでもモニタ代わりになるので、本体だけ持ち運べばいいから便利。そういった事情がなければ、iMac一択だっただろう。それくらい今回のiMacは完成度が高かった。
まぁとにかく、諸々の事情をひっくるめてMac miniを選択。
前回の反省を踏まえて、もう中身を自分でどうこうするのは諦めて、素直にアップル公式のBTOを利用する。
ベースとなるのは上位機種の2.3GHzクアッドコアIntel Core i7搭載 68,800円のMac mini。下位機種はBTOの選択肢が少ないし、今度こそ長い付き合いにするためにクアッドコアのCore i7と現時点で最高のCPUを(なんか近いうちに次世代が出るらしいが)選択。
メモリだけは
[Mac] 簡単だった!自分でMac mini 2012のメモリを「16GB」に増設してみた | Tools 4 Hack
を参考に自分で購入して交換した。
シー・エフ・デー販売 ノートパソコン用メモリ DDR3-SODIMM PC3-10600 CL9 512x8Mbit 2Bank 8GB 2枚組 W3N1333F-8G
- 出版社/メーカー: シー・エフ・デー販売
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だって公式BTOでメモリ16Gを増設すると26,400円なのが、自分で購入して交換すれば5,718円なんだぜ……5倍とかさすがにボリすぎじゃね……?
HDDはどうするか迷ったが、やはり大容量SSDは目玉が飛び出るほど高価だし、そもそもMac miniのBTOでは256Gまでしか選べないので却下。
ここは、新たな選択肢であるFusionDriveを選択してみた。
まぁこちらも256GのSSDに劣らずお高いんだが、すでに体験したブロガーさんの記事を拝見すると、なかなかに評判が良い。曰く、起動や動作はSSD並だそうな。
容量的には標準のものと同じ1Tな上に、なんだか怪しげなドライブに23,100円……と思うと二の足を踏むが、1Tの容量を持ちながら、概ねSSDと同様の使用感と考えると逆に割安に思えてくるから不思議だ。
いや、実際に発表通りの性能を発揮するなら、費用対効果は非常に高いのでこれは期待できる。
ということで上記の構成で発注。
BTOなしだと在庫があれば国内発送なので早いのだが、BTOすると中国発送になるのでやはり多少時間がかかる。
さっくりメモリを入れ替えて、
無事 認識されてることを確認。
セットを終えて全景をパチリ。
ううむ、さすが27インチは広くて使いやすいわ。そして美しい……。
Retinaディスプレイはモバイル機器には相性いいが、デスクトップにはまだまだ必要ない
というか、コスト的に実現は難しいだろうしなぁ。
動作は快適そのもの。約20秒ほどで起動し、各種アプリの立ち上がりも高速。
FusionDriveは今後のストレージ事情に対する一つの回答かも知れない。
素人的には何がどうなってるのかよくわからんが、FusionDriveってのは技術的には難しいことをしてるわけではないそうなので、是非ともWindowsPCやノートPCにも取り入れて欲しい。
Kindle Paperwhite 3G と過ごした1週間
ありがちなタイトルだけど、一度やってみたかった。
1月予定だったKindle PW。なんか突然、
こんなメールが届き、まもなくって言っても来年だろう? と思いながらアマゾンのアカウントサービスから発送状況を確認すると『発送済み』。
えええええ!? 発送済みかよ! 文字通りまもなく届くのかよ!
と、ひとしきり騒いでる間に届いた。
最初、画面になにか映ってる? でも電源入れてないし、なにか紙が貼ってあるのかな? と思って、剥がそうとするも剥がれない。
もしやと思って電源を入れてみると、画面が切り替わった。
おお、これがe-inkか、やりおるわ。
面白い事に、Kindleは電源を切っても画面が消えない。バックライト(フロントライト?)だけが消えて、
↑このように表示される待ち受け画像?が、ランダムで数枚用意されている。
iPad miniと並べたところ。
フォントはどちらも同じ明朝体のようだけど、若干違い、Kindleの方が紙の本に近い気がする。
あと質感が凄い。試しにバックライトをOFFにして、蛍光灯の下で見たら、本当に紙に印刷されてるように見える。
背面はラバー素材で滑りにくく傷も付きにくい。継ぎ目もないので、思ったよりチャチくない。本機の用途にも通じるシンプルさが小気味良い。
あとやっぱり特筆すべきは軽さ。
何というかもう、iPadとiPad miniを比べたときにも思ったけど『軽さは正義!』。
No. 名前 重さ 公式サイト 1 iPhone 5 112g アップル 2 iPhone 4S 140g アップル 3 文庫本(平均) 160g - 4 漫画(新書サイズ) 160g - 5 Kindle Paperwhite 213g Amazon 6 iPad mini Wi-Fi 308g アップル 7 Nexus 7 340g 8 Kindle Fire 395g Amazon 9 ハードカバー本(B5) 500g - 10 iPad 3rd Wi-Fi 652g アップル
iPad miniよりさらに100g近く軽い。
これは凄い。本当に持ってて疲れない。
Kindleを持った後だと、あんなに軽く感じたiPad miniを重く感じるのだから始末に負えない。人間とは慣れる生き物なのね。
ひとつ勘違いしてはいけないのが、Kindle PWは電子書籍端末であって、タブレットPCではないということ。
ページめくりの感覚はだいぶ違うし、ランドスケープモードがないので、当然見開き表示にも対応していない。一応漫画も読めるが、やはりKindle PWはテキストメイン、小説を読むのに適している。となると、勢いでKinoppyで購入してしまったのぼうの城や冲方丁作品はKindle storeで買うべきだったか……。
なんだかんだで持ってなかったのでちょうど良い
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29%OFFとか凄いなアマゾン。6月発売だからもう少し安くなるかもしれない。
13,000円弱を安いと思うか高いと思うかは個人によるだろうが、ファンならばお買い得であることに間違いない。
しかし1994年……20年近く前なのか……そんなに前だっけ?
そうだよな。これ最初はVHSだったんだよな。
……うーむ、歳を取ったもんだ。
なんにせよ、来年は高画質な板野サーカスに酔いしれるとしよう。
たしか3タイプのミサイルがあるんだっけか。
- まっすぐ追いかける秀才
- 目標の先読みをする優等生
- 演出的に映えるようにめちゃくちゃに飛ぶ劣等生
今度観るときはその辺を意識して観よう。
おっと、これもあった。
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こちらは4月か。まだまだ先よの。
書籍化
web上で小説を書いてるような人にとって、その作品が書籍化されて作家デビュー! というのは一つの目標というか夢なのだろうが、それはやはりweb上で公開して批評に耐え、糧とし、物語をきちんと完結させる。そうやって身につけた力でもって、しかるべき賞なりに応募し、作家デビューを勝ち取るのが正しい道筋だと思うんだ。
しかしながら、有名レーベルから出版されてる某生徒会の日常的な話や某仮想現実RPGものや、某最強系主人公の魔法学園ものの人気ぶりに、web小説出身作家の力に気付いたのか、はたまた二匹目のドジョウを狙ったのか、最近とあるレーベルの青田刈りが目に余る。某小説投稿サイト上で人気の作品が、どんどん書籍化されているのだ。どこのα警察や英雄文庫とは言わないが。
人気作を編集者が吟味して、これならいける! という判断のもとで書籍化するならまだしも、どうにも「手当たり次第」感が拭えないラインナップばかり。
確かにランキング上位だし、俺も好きな作品だけど、正直金を取れるレベルの文章じゃないよね? という作品まで書籍化され、結果評価はガタガタ。無料で読めるweb版と違って、金を払って買っている読者の批評には容赦がないからだ。
作者はweb上で人気を得て、書籍化されて意気揚々だっただろうに、酷評の嵐の前で果たして続きを書くモチベーションが保てるのか。
また、web小説 はプロットも無く分量も気にせず、筆の赴くままに書き綴って(指の赴くままタイピング?)いる作品も多い。
そういった作品を書籍化する場合、1冊の区切りが中途半端になるため、とってつけたような山場を加筆しているが、文字通り「とってつけた山場」なため、作品全体に渡っての伏線など当然あり得なく、読者としても、読んでいて唐突感に見舞われることがしばしば。
書籍化するにしても、分量だの起承転結だのをちゃんと意識して書いてる作品を選ぶべきだろう。
ついでにいうと、完結した作品の書籍化ならまだしも、連載途中の作品の書籍化もやめて欲しい。大抵の場合、書籍化が決まると連載が止まり、書籍版に注力することになるが、もし書籍版が打ち切られても、webで連載再開――なんてことは滅多にないだろう。続きを書きたかったであろう作者、続きを楽しみにしていた読者、双方にとって不幸な結末しか浮かんでこない。
出版側からすれば、数打ちゃ当たると言わんばかりにちょっと人気の出た作品を書籍化していけば、そのうち何作かはそれなりに売れるだろうと思っているのかもしれないが、もう少し書籍化する作品を吟味して欲しい。
同人じゃないんだから、せめて基本的な文章作法くらい守られてる作品を選ぼうよ。 よほど世界観や設定が面白い、光る物があるような場合なら別だけどさ……出版に携わる者としての矜恃を持って。
ということで、散々web小説の書籍化に否定的なことを言いつつも、今楽しみにしているのがこちら。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか (GA文庫)
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